溶けろよ、心
*
町田くんの話には、理解出来るところと出来ないところがあってこんがらがった。
「……じゃあ、私の声を好きって言ったのは?嘘?」
初めて話した日、町田くんはそう言ってた。
「それは本当!断じて嘘じゃない!!」
「そっか。なら良かった」
ほっとした。
それだけで、町田くんとの今までは嘘じゃないと思える。
「これからも、仲良くしてくれますか?」
町田くんが私のことをチラチラ見ながら、気まずそうに言う。
「もちろん、こちらこそ」
町田くんはよかった〜とガッツポーズをした後、
私の顔をのぞき込む。
「他に、聞きたいことは?」
聞きたいこと……。
「……私、なんで晴斗のお母さんが病気だってしらなかったんだろう…」
私だって、教えて欲しかった。晴斗に。