溶けろよ、心
【るいside】

「……してる」

真由ちゃんはか細い涙声で言った。

次の瞬間、真由ちゃんの目から涙が溢れた。止まらないそれを、真由ちゃんは拭わなかった。

「告白すればよかった。そしたらずっと晴斗のそばにいられたかもしれない。晴斗が遠い人にならずに済んだかもしれない。……でも、勇気が出なくて… 怖くて……」

「怖い?」

「……幼なじみとしてさえもそばにいられなくなるのが、…怖かった」




私は、こんな本気な恋したことない。

真由ちゃんの背中をそっと撫でた。



したことないから分からないけど、真由ちゃんは私の大切な人。自分にとって大切な人が沈んでる時、助けてあげたい。
< 28 / 334 >

この作品をシェア

pagetop