溶けろよ、心
【隼人side】
昼休み。橘の教室に行ったら、橘はいなかった。
クラスの子に聞くと、あっちの方に行ったと情報をくれたので、とりあえず闇雲に探していると女の子の泣き声が聞こえた。
さすがにそこに乗り込むわけにもいかなくて、近くで2人の会話を少し聞かせてもらうことにする。
「告白すればよかった。そしたらずっと晴斗のそばにいられたかもしれない。晴斗が遠い人にならずに済んだかもしれない。……でも、勇気が出なくて… 怖くて……」
初めて聞く、橘の本音。感情をあらわにした声。
志賀はバカだ。本物のバカだ。
この子を捨てて、未知の世界に飛び込んだ。
昼休み。橘の教室に行ったら、橘はいなかった。
クラスの子に聞くと、あっちの方に行ったと情報をくれたので、とりあえず闇雲に探していると女の子の泣き声が聞こえた。
さすがにそこに乗り込むわけにもいかなくて、近くで2人の会話を少し聞かせてもらうことにする。
「告白すればよかった。そしたらずっと晴斗のそばにいられたかもしれない。晴斗が遠い人にならずに済んだかもしれない。……でも、勇気が出なくて… 怖くて……」
初めて聞く、橘の本音。感情をあらわにした声。
志賀はバカだ。本物のバカだ。
この子を捨てて、未知の世界に飛び込んだ。