溶けろよ、心
4.開かない心
*
ある日の朝、学校に着くと、なぜか私の席に町田くんがいた。
「おはよ!橘」
町田くんは座ったまま私を見上げて言った。
「お、おはよう」
なんだこの怪しい感じ……。
町田くんは休み時間に何かとクラスにやってきて、本を読んでいる私に声をかける。日に日に私にちょっかいを出す回数が増している気がする。
「アドレス交換しない?つか今度遊びに行かない?映画とか好き?」
と、私にケータイを差し出してくる。
怒涛の質問攻め!突然どうしたんだろう?ていうか…
「私たちって、一応受験生なんじゃ…」
まだ夏休み前とはいえ、そろそろ勉強しないとまずいはず。以前に比べたら私もやる気出てきたし。
「あー…じゃあ映画見たあとに一緒に勉強しない?」
町田くんは立ち上がって私に顔を近づけた。
「け、結構ぐいぐいくるね……」
「橘、心の声漏れちゃってるけど」
「あ」
私は慌てて口を抑えた。
ある日の朝、学校に着くと、なぜか私の席に町田くんがいた。
「おはよ!橘」
町田くんは座ったまま私を見上げて言った。
「お、おはよう」
なんだこの怪しい感じ……。
町田くんは休み時間に何かとクラスにやってきて、本を読んでいる私に声をかける。日に日に私にちょっかいを出す回数が増している気がする。
「アドレス交換しない?つか今度遊びに行かない?映画とか好き?」
と、私にケータイを差し出してくる。
怒涛の質問攻め!突然どうしたんだろう?ていうか…
「私たちって、一応受験生なんじゃ…」
まだ夏休み前とはいえ、そろそろ勉強しないとまずいはず。以前に比べたら私もやる気出てきたし。
「あー…じゃあ映画見たあとに一緒に勉強しない?」
町田くんは立ち上がって私に顔を近づけた。
「け、結構ぐいぐいくるね……」
「橘、心の声漏れちゃってるけど」
「あ」
私は慌てて口を抑えた。