溶けろよ、心
私たちはなんとはなしにその場に立ち止まって、空を眺めた。
「きれい……」
こんなに近くで見たのは、初めてだ。いつもより大きく見える。ドンッとくる振動が、私の心臓にも伝わる感じ。息を呑んだ。
ふと、隣を見る。花火に照らされて赤、青、緑。町田くんの色が変わる。
町田くんと目が合う。私、見つめすぎた。
ぱっと目を逸らして、花火に視線を戻す。
まだ町田くんが私を見ているのが、見ていなくてもわかった。
小指に町田くんの手が触れた。
びくっとして町田くんを見たら、町田くんはもう私を見てなくて。ちょっと悔しい。
そう思った瞬間。私の左手が町田くんに攫われた。
指が、絡まる。
親指を少し動かすけど、すぐに捕まった。
くすぐったい。
「きれい……」
こんなに近くで見たのは、初めてだ。いつもより大きく見える。ドンッとくる振動が、私の心臓にも伝わる感じ。息を呑んだ。
ふと、隣を見る。花火に照らされて赤、青、緑。町田くんの色が変わる。
町田くんと目が合う。私、見つめすぎた。
ぱっと目を逸らして、花火に視線を戻す。
まだ町田くんが私を見ているのが、見ていなくてもわかった。
小指に町田くんの手が触れた。
びくっとして町田くんを見たら、町田くんはもう私を見てなくて。ちょっと悔しい。
そう思った瞬間。私の左手が町田くんに攫われた。
指が、絡まる。
親指を少し動かすけど、すぐに捕まった。
くすぐったい。