ずっと好き

「なんで外なんですか?」

 見せるっていったらクラスに行くのかと思っていた私は不思議に思って聞いた。


「いいから」


 この時私は広永先輩がさっきよりも声が低くなっているなと思った。

でも、おかしいから逃げようと思ったときにはもう遅かった。



―――バンッ―――


 鈍い音が中庭に響いた。 

「いたっ・・・」

 どうやら壁に頭を押し付けられたみたいだった。

すごく視界がゆらいでいる。



「痛いとかほざいてんじゃねーよ」



 私の周りにはいつの間にか広永先輩の仲間と思われる人たちがいっぱいいた。

逃げようとしたけど足元がふらついてうまく立てなかった。


「逃げようとしても無駄。」

「私、何もしてません・・・」

 私は必死に声を振り絞った。


「黙れ。あんたあたしらの目の前で加藤春樹といちゃついてんじゃねーよ」

「はっ!?」

「見てたんだよ、今日の朝。あたしら毎年イケメンはチェックしてるの。それでファンクラブつ

くったっていうのに・・・こんな不細工な彼女いるとか最悪ー。さっさと春樹君と別れてよ」


 この人たち誤解してるっ・・・

どうにかしないと・・・

そんな事を考えていると後ろから誰かの声がした。


「あんたたち何くだらない事やってんの?」

 すごく綺麗な人・・・先生かな?なら早く助けを求めないと・・・

「なんだよ三浦かよ。邪魔すんじゃねーよ。用なら後にしてくれる?」


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