野良ネコと…………ひなたぼっこ
「ところで唯ちゃん。
さっき3人に『下心でプロポーズをした』って言われたって言ったよね?
あれを聞いて、どう答えたの??」って聞いてみた。

「あっ………あの、えっと……」と焦る唯。

『3人の言葉を信じました』って白状したのと同じだ。

可愛いけど……

オレの真心を信じなかったお仕置きに、ちょっと意地悪することにした。

「な~に??」

「あの………ごめんなさい。」

「何にごめんなさい??」

「あの……3人に言われて……信じちゃいました。」

分かりきった答えなのに、今初めて聞いて………ショックを受けたように………

大きくて、深いため息をついてみた。

「唯ちゃんは、そんな風に思ってたんだぁ~」

いじけて拗ねた表情を、見せると。

「あっ……あの……。
下心っていうか……。
『ずっとキスはしないの?』って聞かれて…………分からなくなってたら
『先生が可哀想だよ』って………。
前の人とも、それが引き金でお別れしたから………………。
でもね、先生とお別れするのは嫌で…………結婚もしたいけど………
『結婚するって…キスやそれ以上の事も当たり前だよ。』って言われて………。
信じたっていうか……驚いて。
あっ、そういうことに驚いたんじゃなくて………
唯の考えてた『結婚』が……おままごとみたいだったことに驚いて………。」

たぶん、一生しないってことはない。

だって………数ヵ月でこれ程変わったんだから。

前の彼氏の時のように、ならない自信がある。

キスとかエッチって事よりも、逃げないでオレに向き合ってくれることが大事だ。

結婚の事、キスも含めて……みんなに言われたこと、

色々な事を、前向きに考えてくれるようになったから。



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