野良ネコと…………ひなたぼっこ
「おはよう~!!もう、朝ですよ~」

あれから直ぐに1回………自宅前に移動して1回。

コーヒーとパンを開けて………また1回。

音楽を一曲聞いてから……1回かけて………パンを食べ終わって、さらに1回の

合計5回コールして……………やっと、繋がった。

ただし………

「…………はい。………………もしもし。」と、とっても不機嫌な声だけどね!

9時だと、時間を知らせると………急に目が覚めたらしくて

「あっ!玄関開けます………あぁ~!!!スッピン。
えっと………えっとえっと………。」と

かなりのテンパリ具合を、見せてくれた。

「コーヒー飲んでるから……ゆっくりおいで。」と優しく言ったのに

「起きてないって、想像出来たなら………
もっと早く、起こしてくれたら良かったのに…………」と

筋違いの文句をブツブツ呟いてる。

「"旅行で疲れてるから、明後日に変更する?"って聞いても……
"ダメ!!早くお揃いの食器が欲しいから、明日行く!"って言ったのは
誰でしたっけ??
おまけに"近くだと誰かに会いそうだから、遠出がしたい!"って
言葉も聞いたような……………。
『起きれる!!』って、随分頼もしい言葉も聞いたよ。
ちなみに……
家を出る時から、何度もコールしたんだけど……出てくれないんだよねぇ。」って

少し意地悪を言ってみた。

電話越しでも分かる、少し拗ねた表情。

最近は、コロコロ変わる………この表情を見るのが楽しみだ。

「いいから、早く着替えておいで。
せっかくのデートなのに、時間がなくなっちゃうよ。」って声をかけた。

それから待つこと15分。

現れたのは…………

レースのキャミソールにフワフワの花柄スカートをはいた……

まさに、妖精のように可愛い唯ちゃん。

おぉ!!

一瞬喜んだものの…………

これはダメだ!!!

とってもマズイ!!

可愛いいけど…………ダメ!!!

だって…………………ミニスカートだから。

< 49 / 83 >

この作品をシェア

pagetop