野良ネコと…………ひなたぼっこ
「ホントはね…………
もう、家族がバラバラだって分かってるの。壊れてるって………。
お父さんが叩いたのは……図星だったから。
ホントの事を言われて………焦ったからなんだよね。
お母さんは……出張って……ウソだよ。
上手く誤魔化してるつもりだけど、女の人に………それも主婦に………
あんなに行けって………言わないよね??
もう………多分、一緒に暮らす事って………ないような気がする。
ホントは……諦めたら楽なんだけど…………
それでも、唯さえ諦めてしまわなかったら……
まだ、どうにかなるのかなぁって……思えて。
みんな一緒には、無理でも…………
唯が待ってたら、一人一人、バラバラでも……帰って来るかも知れないでしょ?
唯が諦めたら
みんなを迎える人がいないから、本当に帰ってこない気がして!
だから、離れられなくて……デートを断ってたの。」って………。

いじらしくて、いとおしくて………

唯ちゃんの家族に………腹が立つ。

オレに出来る事は……ないのか??

何のために、この年の離れた女の子に…無理矢理交際を申し込んだ??

笑顔を守るためにできる事………………

『一番近くで………………一緒に待つ!』

まだ頑張るという唯ちゃん。

だったら、オレも一緒に頑張る!

心が決まった!!

ヨシ!!

オレは……ある決心をして………

兄貴と四人に、連絡を入れることにした。
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