野良ネコと…………ひなたぼっこ
えっ!!今から??

昨日からの急展開に、オレも唯ちゃんもついていけてない。

それでも、良い方に流れるのなら………止める必要もなく

「はい。大切に預からせていただきます。」と答えた。

「唯、用意をしてきなさい。」

唯ちゃんを送り出すと、1度奥に引っ込んだお父さんは

茶色の封筒を持ってきた。

「これを受け取って下さい。」

中身は、お金。

「いえ、それは…………」と辞退したが

「唯はまだ、うちの娘です。
勝手だと、お思いでしょうが………私達の庇護の元にあることを
覚えておいて、いただきたいのです。」と……

それって……

生活費をご両親がもつ。まだ、嫁に出してないから……

絶対に、手を出さないでくれ!って……ことだよなぁ~。

唯ちゃんがキス以上を、OKすることはないから……

どうせ何もないけど………

約束させられるのもなぁ~。

でも、ここで受け取らないと……

『エッチするか分からない』と答えたことになる。

今後に響くと、大変だから……。

「では、預からせていただきます。」と素直に受け取った。

ちょうど支度を終えた唯ちゃんが、降りてきて

「荷物は、これだけで良いよ!」ってメールがきたよ。と

ニコニコしながら話し始めた。

『いってきます』の挨拶に

ご両親の『行ってらっしゃい』が嬉しいらしくて……

出掛けるまで、お母さんに涙を拭ってもらってた。

唯ちゃん、よく頑張ったね。

これからは……君の笑顔が翳ることがないように

オレが守っていくからね。

沢山の人が君の幸せを願っていることを……少しずつでいいから覚えて

自分の幸せのために時間を使ってね。
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