野良ネコと…………ひなたぼっこ
「ホントにいいの?」って確認するズルい俺。

もちろんなにもしないけど………

唯ちゃんにとっては………一緒のベットで寝るなんて大事件だ。

コクンと頷いて………真ん中に寝転んで………俺を待つ。

傍らに潜り込み、同じベットで眠る。

お人好しで優しくて、いつも周りに気を使い………

分かっているつもりでも………毎回驚かされる。

いつか俺の前だけは………自分らしいワガママが言えるように

なって欲しい。

緊張していた割りに

あっさり意識を飛ばして眠る。

「先生……………だい………好き。」

可愛い寝言に油断していたら………

ゴロン。

……………………………………………………………………。

………………………………………………………………………。

俺の懐にすり寄って…………抱きついてきた。

……………………!!……………。

ちょっと!!!

今夜一晩…………この体勢は…………

男としては……非常にキツい。

何とか離そうと頑張ってみるも………

「嫌だぁ~先生~。」と艶かしい声を出して、一層くっついてくる。

はぁ~。

悪いことはするもんじゃないと………身をもって経験した。

「先生……………ずっとずっと………………一緒にいてね…………」

この寝言と行動は………

気遣いなしの本音のはずだ。

もしかしたら…………

恥ずかしいけど………こうしたかった??

彼女の本音のおねだりに………

誓いのキスを降らせる。

オデコ、ほっぺ……鼻先に………。

唇は……意識がある時じゃないと意味がない。

今は……ちょっと寝にくいこの体勢で満足する。

自分から懐にすり寄ってきた仔猫。

大人になるのは………まだまだ遠そうだけど。

ここに居たいと自分から飛び込んできたから………

もう、逃がしてあげられないよ。

ベットで二人眠るのは……当分お預けの俺だから………

せめて、温かいお日様の下で

干したばかりの布団でひなたぼっこしよう。

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