オオカミ御曹司、渇愛至上主義につき
「結構、冷めて見られがちだし、たぶん実際もそうなんですけど。恋愛には熱いみたいなんです、私。面倒くさいでしょ。
それに、今日も変わらず松浦さんのこと好きじゃないですし、私に構ってても時間の無駄ですよ」
自虐みたいに言ったのに。なんだったら、ちょっと頑張って冗談みたいなトーンで言ったのに。
松浦さんはなぜか黙ったままだった。
その顔が少しだけツラそうに歪んでいたように見えたのは、私の気のせいだろうか。