不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
足先をベッドから床へ下す。すぐさま、呼び掛けられた。
「マユコ様。すぐにお着替えをお持ちします。ソファでお掛けになってお待ちください。ジュースや軽食などもお持ちできますが、どういたしますか?」
「ひぇ……っく」
両肩を上げておかしな声を上げてしまった。
ぐるりと振り返って声の方を見やれば、若い女の子が頭を下げている。
身体を起こして可愛い顔をこちらへ向けたあとは、微動だにせず黙っている。まゆこの返事待ちなのだ。
――メイド服よりもスカート丈が長い。中世の城仕えのお仕着せみたい。……となると侍女?
部屋の中を見回したつもりでも、隅の方まで捉えられなかった。
まゆこはあたふたしながら女の子に訊く。
「あのっ。すみませんが、トイレはどこですか?」
目を丸くした彼女は、ととと……と動いて、壁にある小ぶりなドアの一方を開ける。急いでそこまで行って中を覗いた。奥は洗面をはじめとした水周りになっている。
ありがたいことに、形は自分のところとほぼ同じだった。
「マユコ様。すぐにお着替えをお持ちします。ソファでお掛けになってお待ちください。ジュースや軽食などもお持ちできますが、どういたしますか?」
「ひぇ……っく」
両肩を上げておかしな声を上げてしまった。
ぐるりと振り返って声の方を見やれば、若い女の子が頭を下げている。
身体を起こして可愛い顔をこちらへ向けたあとは、微動だにせず黙っている。まゆこの返事待ちなのだ。
――メイド服よりもスカート丈が長い。中世の城仕えのお仕着せみたい。……となると侍女?
部屋の中を見回したつもりでも、隅の方まで捉えられなかった。
まゆこはあたふたしながら女の子に訊く。
「あのっ。すみませんが、トイレはどこですか?」
目を丸くした彼女は、ととと……と動いて、壁にある小ぶりなドアの一方を開ける。急いでそこまで行って中を覗いた。奥は洗面をはじめとした水周りになっている。
ありがたいことに、形は自分のところとほぼ同じだった。