不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
【終章】
 生活の拠点を王城に移すことになった。

 一度はバーンベルグ城に戻りたいというまゆこの希望で、彼女とジリアンは、いまでは懐かしいような城へ戻った。冬の雪が解け始めたころだ。

 まゆこは、庭の木々たちへ挨拶に回る。

 バラ園の入り口のところにあるヒイラギに、ウィズへ戻ったことや、今後はこちらの世界で生きてゆくことなどを報告する。

 他の人たちには、独り言をぼそぼそと発しているように見えるだろうが、これは治せない癖だ。
< 355 / 360 >

この作品をシェア

pagetop