不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
こちらへ来てから、瞬く間に二週間が過ぎた。
貴婦人を目指して学んだり、城内を探索したりしているだけで、どんどん日々が重なってゆく。
晩餐だけは必ずジリアンと一緒にとっていた。彼がそう決めたのだ。
「あまり一緒にいられなくて、すまない」
ジリアンは、あと一週間もすれば王城へ移動する予定になっている。王城へ入った七日後に決戦というわけだ。忙しいのも当然だろう。
まゆこはサラダを頬張り、トマトを味わってから彼に答える。
「わたしのことは大丈夫よ。結構楽しくやっているから」
「城内のあちらこちらを見て回っているんだったな。貴婦人らしくなってきたとも聞いたぞ。すごいな。どんどん馴染んでくる」
褒められた気分になって、ふふ……っと微笑した。
常にラボのことが頭の隅にあるが、元の時間に戻るなら、いまは心を開放してゆっくり英気を養おうと決めている。
食事も美味しい。食材はほとんど同じでも、調理をするのは超一流の料理人だから、美味しくないはずはなかった。
インスタントラーメンはない。それが少しだけ残念だったが。
貴婦人を目指して学んだり、城内を探索したりしているだけで、どんどん日々が重なってゆく。
晩餐だけは必ずジリアンと一緒にとっていた。彼がそう決めたのだ。
「あまり一緒にいられなくて、すまない」
ジリアンは、あと一週間もすれば王城へ移動する予定になっている。王城へ入った七日後に決戦というわけだ。忙しいのも当然だろう。
まゆこはサラダを頬張り、トマトを味わってから彼に答える。
「わたしのことは大丈夫よ。結構楽しくやっているから」
「城内のあちらこちらを見て回っているんだったな。貴婦人らしくなってきたとも聞いたぞ。すごいな。どんどん馴染んでくる」
褒められた気分になって、ふふ……っと微笑した。
常にラボのことが頭の隅にあるが、元の時間に戻るなら、いまは心を開放してゆっくり英気を養おうと決めている。
食事も美味しい。食材はほとんど同じでも、調理をするのは超一流の料理人だから、美味しくないはずはなかった。
インスタントラーメンはない。それが少しだけ残念だったが。