不本意ですが、異世界で救世主はじめました。
晩餐の最後はいつもこうして黙々と食べて終わる。だからといって、一緒に食事をするのをやめる気にはならない。
彼女にとっても、食事をしながらその日にあったことを話すのは楽しい時間だ。
ジリアンの微笑む回数が増えている気がするから、また楽しい。
彼が王城へ出かけてしまうと、まゆこはずっと一人で食事をとることになる。たまに一緒に晩餐の席に付くルースも王城へ行くと聞いていた。
この大テーブルで、一人で食べるのかと思えば気持ちも沈む。
「あのね、ジリアン。わたしも王城へ行ってみたいんだけど。あちらは、この城より大きいのでしょう?」
「大きい。余るほど人もいる。面倒事が山よりも高く、海よりも深く渦を巻いている場所だ。不愉快なことがたくさん降りかかるぞ。連れて行くのは考えてしまうな」
人間関係が難しいというのは理解できる。人がいる限りどこでも生まれる問題だ。
権力や財産がやり取りされる場所なら、なおさら量も質も別枠になるほど大きいというのは予想できる。
それでもと、まゆこはジリアンに頼んだ。
彼女にとっても、食事をしながらその日にあったことを話すのは楽しい時間だ。
ジリアンの微笑む回数が増えている気がするから、また楽しい。
彼が王城へ出かけてしまうと、まゆこはずっと一人で食事をとることになる。たまに一緒に晩餐の席に付くルースも王城へ行くと聞いていた。
この大テーブルで、一人で食べるのかと思えば気持ちも沈む。
「あのね、ジリアン。わたしも王城へ行ってみたいんだけど。あちらは、この城より大きいのでしょう?」
「大きい。余るほど人もいる。面倒事が山よりも高く、海よりも深く渦を巻いている場所だ。不愉快なことがたくさん降りかかるぞ。連れて行くのは考えてしまうな」
人間関係が難しいというのは理解できる。人がいる限りどこでも生まれる問題だ。
権力や財産がやり取りされる場所なら、なおさら量も質も別枠になるほど大きいというのは予想できる。
それでもと、まゆこはジリアンに頼んだ。