誰からも愛されない

「なにしに来たの?」
と、皐が言うと。

新は、涼を見ながら
「病院から電話あって」
と、答える。

「よく、これますね?」
と、紫月。
「かあさん?この人は?」
と、言う新に
「嫁の事を本当に何もしらないのですね。
あなたは・・・・。
私は、彩心の上司で、大野と言います。」
と、言うと
新は、苦虫を潰したような顔をして

「かえり‥‥」と、皐が言う前に
「出ていけ!!二度と彩心に近づくな!!!」
と、涼。

新は、何かを言いかけたが
自分に分が悪いとわかり
病室から出て言った。
「母さん、状況を知らせて。」
と、言い残して。

そう、涼は弁護士である。

大手の弁護士事務所に席をおく
やり手の弁護士だ。
今の状況で、新に勝ち目はない。
争うことは得策ではない。

新は、複数の女性と浮気していて
尚且、妊娠までしている事を
知られてないと思っているが
三人は全てを知っていた。

涼は、後に皐の案で
彩心の為に
新に莫大な慰謝料を請求する。

彩心自身は涼が弁護士として
自分の為にやってくれたことは
知らない・・・
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