誰からも愛されない
✛✛同行
「あの秋山さん、私は今から
お世話になった方と会うのですが。」
「秋山さんね?まあ、いいか?
わかった。親父に頼まれてるから
合流するまで、ついて行くけど
邪魔はしない。」
「はぁっ、わかりました。」
と、言って
私は、紫月さんと皐さんとの
待ち合わせ場所に行くと
「彩心!」
と、言って紫月さんに抱きしめられた。
「紫月さん。」
「彩心、元気だった?
向こうで、困ったことはないの?
先輩は、優しくしてくれてる?」
「うふふっ、矢継ぎ早ですね。
大丈夫ですよ。
とっても、良くして頂いています。」
「良かった。
それに、顔色も良いし
ちゃんと眠れてる?
困ったこととか
あったら、必ず連絡するのよ。」
「はいはい。」
「まったく、彩心は。」
「よ~く、わかってます。
紫月さん、大好き」
「わたしも。
で、そちらの方は?」
「えっと。」
「あっ、俺は秋山と言います。
札幌で、弁護士をやっています。」
「私は、大野 紫月です。
彩心が、お世話になっています?」
と、言ってると
「彩心!!」
と、彩心は抱きしめられた。
「皐さん!!」
「彩心、元気だった?
ほら、顔見せて!
あ~、顔色も良いし
ちゃんと眠れてるのね。
良かった。」
「大丈夫ですよ。
皐さんも紫月さんにも沢山心配かけて
すみませんでした。
もう、大丈夫ですよ。」
「そう、良かった。
じゃ、行くわよ。
紫月っ、誰と話してるの?」
「あっ、皐さん。
彩心が、札幌でお世話になっている
方の息子さんだそうです。」
「あら、そうなの。
如月と申します。
彩心の二番目の母です。」
「うん?二番目?
あっ、秋山です。
札幌で、弁護士をしています。
今回は父にかわり、
才賀さんに同行しています。」
「お父さん?
彩心どういうこと?」
「ゆっくり、話します。
秋山さんは、どうされますか?」
「あら、いいじゃない。
一緒に行きましょう。」
と、皐さん。
はぁっ、しかたないか。
と、彩心は思った。