誰からも愛されない
⑤ その後 1️⃣
✛✛迎え?
私は、皐さんの家から直接空港に向かった。
秋山さんから、直接空港に行くように
連絡をもらっていた。
ホテルには、何も置いていなかったので
助かったが・・・
秋山さんには、電話でもお礼は
言ったが、空港で一緒になったときにも
再度お礼を言った。
それ以外には話すこともなく
私達は、札幌についた。
到着口からでると
「彩心ちゃん!!」
と、呼ばれ、そちらを向くと
スーツ姿の忍さんが一人で立っていた。
回りにいた女人たちは、
チラチラ、忍さんを見て
顔を赤くしている女性もいたり
やはり、もてるんだな・・
と、可笑しくなり
クスクス笑っていると
いきなり、ギュッと抱き締められた。
キャーッ
なに、なに?
撮影とか?
羨ましい
美男美女ね
いいなぁ
色々な声が聞こえていたが・・・
「心配した。昨日連絡なくて
もしかして、凪と一緒なのかと。」
と、耳元で話す忍さんの
声が妙に心に響いて
忍さんに体を預けた。
忍さんの体に力が入ったのが
わかって
「忍さん。スーツが汚れてしまいますよ。」
と、おどけて言うと
「スーツは問題ないけど
彩心ちゃんが嫌なら。」
と、拗ねたように言う忍に
またまた、可笑しくなり
「うふふっ、少し恥ずかしいです。」
と、言うと
「わかった。」
と、言って私の身体を離して
忍さんは、秋山さんに話しかけていた。
忍さんが離れてしまい
寂しいと思ってしまった
私は、どうしたのかと
考えていると
手を取られ、手を繋ぐ忍さんは、
私のキャリーを逆の手で引いて
歩き始めた。
繋がれた手を見てから
忍さんを見上げると
気づいた忍さんが
ん?と首をかしげたので
うんうんと、首を降った。
私達の一部始終を見て
秋山さんは、
びっくりしているようだ。
私自身も驚いていた・・・
ただ、忍さんも秋山さんなんだけど
忍さんは、忍さんと呼び
凪?さんは、秋山さんと呼んでいる
自分に尚更びっくりしていた。