誰からも愛されない

✛✛気持ち良くて寝てしまう


自分でやると言うのに
忍さんから
「僕にやらせて。」
と、言われ髪の毛を乾かしてもらっている。

忍さんが、
「彩心の髪の毛、綺麗だね
本当に、手触りが違う。」
と、言いながら乾かしてくれる
忍さんの手が、心地よくて
私は····ウト····ウト······
そんな彩心を見て
忍は、たまらなく愛しかった。

髪の毛を乾かし終えて
忍は、そっと彩心を抱き上げて
ベッドに運び寝かせてから
自分も横に滑り混み
彩心を抱き締めて眼を閉じた。


彩心は、温かいものに包まれている
と、感じながら目をあけると
パジャマのボタンが見えた。

忍さんの·····
はっ、髪を乾かしてもらって
寝ちゃったんだ‥‥
どうしょう‥‥‥
と、考えていると
「どうしたの?目が覚めた?」
と、突然声がかかり
ピクッと、すると
忍さんは、クスクス笑い出した。

「ごめんなさい。私····寝てしまって。」
「うふふっ、どうしょうかな?
  許して欲しい?」
「怒ってる?」
「どうかな?うふふっ。
じゃ、今から僕に食べられなさい。」
「‥‥‥‥・・・・・」
ゆでダコ状態な彩心は、
布団を頭からかぶった。
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