誰からも愛されない

✛✛お母様とパーティ


お母様の良く行くデパートに入り
行きつけのお店を色々見て回る。

お母様は、私のも次々に選んでいく
いくら、お断りしても
「いいから。いいから。」
と、聞いてくれない。

困っていると、ゆかりさんから
「好きにさせてあげたら
母さん、嬉しそうだから。」
と、言われて
ゆかりさんと笑いあった。

ちらりと清香さんが見えたが
知らない顔をされ
「ママ、私他のとこ見てくるわ。」
と、ゆかりさんに言うと
私達から離れた。

買い物も、一段落し
お昼を食べる事になった。

食事の席で
お母様が
「彩心ちゃん、来週の日曜日は
空いているかしら?」
「来週ですか?
はい。何も入っていません。」
「良かったわ。
友人の会社の創立パーティーに
呼ばれているの。
一緒に出席してくれない。」
「えっ、パーティーですか?
私、なんか無理ですよ。」
「大丈夫よ。
仰々しいものではないから。」
と、お母様。
「色んな事を見るのも、
   勉強になるわよ。」
と、ゆかりさん。
「その代わり、ドレス等は私が
用意するから心配しないでね。」
と、お母様に言われて
「本当によろしいのでしょうか?」
と、彩心が言うが
「楽しみだわ。」
と、お母様がおっしゃった後
「着飾って楽しんできて。」
と、ゆかりさんは、嬉しそうに
言ってくれた。

夜、忍さんに電話で話すと
「僕も一緒に行きたかったな。」
と、まったく心配していない。

日曜日の九時に美容室に入り
午後一時からのパーティーに出席をする。
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