誰からも愛されない

✛✛黙ったまま


忍は、フロントに預けていた
キャリーを受け取り
タクシーに彩心を乗せて
自分も乗り込んだ。

忍のマンションに着くまで
忍は、彩心の手を離す事はないが
何も語らなかった。

彩心は、忍の温かさだけを感じながら
目を閉じていた。

マンションに着き
忍は、片手にキャリー
もう片手で彩心の手を引き
自分の部屋へと上がって行く。

玄関を開けて中に入り
鍵をしめると
忍は、玄関の壁に彩心を縫い付けて
深く、深くキスをする。

彩心は、苦しくて忍を押し返そうするが
いっそう、深くキスを繰り返され
苦しくて口が開くと
忍の舌が入り込み
彩心の舌を絡めとり
吸い上げる
「ウッ‥‥ウン‥‥」
彩心の力が抜けてガクッとなると
忍は、すかさず彩心を抱き上げて
寝室に運びベッドにそっとおろした。
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