広い世界を見たいから
君を見ていた

大学に入って2年の春。


俺はひとりの女のコを見ていた。


そのコは小柄で華奢で色が白く髪は黒髪のセミロング。


でも、俺が好きになったのはそこも、まぁあるけどあの優しい笑顔を見たときだった。


うちの学校には外国の町並を再現した場所がある。


俺は入学したてで学校の中を散策していた。


その時、彼女がいた。


彼女はその建物のひとつひとつをじっくり見ながら優しい顔で微笑んだ。


その時、針の音が一瞬で消えるように時が止まった。


わかってる、一目惚れだ。


彼女は毎日、その場所で昼ごはんを食べてる。


話しかけようかと何度も思ってはいるがなかなかできず2年の春になってしまった。


ただ、何もしなかったわけじゃない。
彼女の名前は春川ゆきというらしい。


…まあ、それだけだけど…


ただの片想い継続、未来進行形。


のはずだった‼

< 1 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop