朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】
「正直……前例がなさ過ぎて処分がわかりません」
「そうですか。では第一例としてください」
「……神宮先生、性格違いすぎませんか?」
「当たり障りなくやっていたつもりではあります」
「………」
校長の、額を抑えていた手が、頭を抱える役割に変わった。
「……すぐに処分は下せません。事情はわからないことばかりです。ですが、今日のように警察やその委託を受けた人が、学内に入るのは好ましくありません。今後、そのようなことはないよう気を付けてください」
「はい。その点は、反省しております。申し訳ありませんでした」