朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】

side咲桜



一つ、胸の前で拳を作った。


「……大丈夫? 咲桜ちゃん」


「はい。行ってきます」
 

傍らに立つ夜々さんの不安そうな眼差しを受けて、私は大きく肯いた。
 

ずっと先送りにしていた問題。


すぐに答えが出るかはわからない。


でも、もう止まってはいたくない。
 

一緒に来てくれた夜々さんと、大きな建物へ入って行った。

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