朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】


「受け容れ難い考え方ではあるかもね。でも、それでいいじゃない」


「……自身への認識の問題、なんですか?」


「自分がどう在るかを、流夜はそう決めたってだけだね。それでいいと思ってるよ、僕らは。

目を背けたくなる現実や真実なんてそこらに転がってる。それらを総て受け容れて生きていたら、どんだけ生きにくい人生だよ。ありのままの自分を受け容れろ? ふざけてろよ。受け容れてるから生きてるんじゃないか。生きてるだけで現実だ。

だから、自分の中の真実は、自分で決めていい。自分に要らないものは、要りませんって言って突き返していいんじゃないかな」
 

……相変わらずズバズバ言う人だ。
 

でも、その言葉にどこか救われる自分もいて。
 

そうですね、と答えた。

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