朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】
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「お久しぶりです、咲桜さん、笑満さん」
「……お久しぶり、です」
「今日はありがとうございますっ」
病院のカフェテリアで、私と笑満は尊さんと待ち合わせていた。
尊さんの仕事は忙しく、診察の間に時間を取ってくれたのだった。
流夜くんがいなくなったショックの大きい私は、この前みたいにたまに元気になるんだけど、まだ凛と立ってはいられなかった。
「どうぞどうぞ。ここまで来てくれてありがとうね」
尊さんが、向かいの席に私たちを誘導する。
「いいえ。こちらこそ急にお時間作ってもらって、ありがとございます」
笑満が軽く頭を下げると、尊は「いいえー」と朗らかに笑った。
「流夜くんのことなんですよね?」
「……尊さんはっきり言いますね」
笑満の方が一瞬返事に詰まった。