朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】
「え? えと……」
「実際、百四十センチないんですよ。でも、わたしの双児の兄――帝くんは、衛くんよりも身長あるんです」
「えーと……衛さんのストーカーだっていう方……ですか?」
「です。帝くんの衛くん大すきは異常ですから。まあ、わたしと帝くんは一卵性なんで、衛くん大すきは遺伝子レベルかもですけど」
「一卵性? お兄さん、なんですよね?」
笑満が軽く目を見開いた。
「そうですね。男女の一卵性はないって言われてましたけど、数例報告されてるんです。ほんと、少ないですけど。……わたしと帝くんは一卵性の双児です。そしてわたしは、ターナー症候群というものなんです」