朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】


「たーなー?」


「です。男女の一卵性自体数が少ないので総てとは言えませんが、発症例はあります。女の子に出るもので、主な症状は、低身長と第二次性徴の欠如。わたしは、子どもは出来ないと言われています」


「―――――」
 

尊さんは首を傾げて微笑んだ。


「咲桜さんは、そうではないでしょう?」


「………」


「衛くんがわたしのところに来るように言ったんですよね。わたしも衛くんもみんなも、その辺りはわかって割り切ってるんで気を遣うことないですよ」


「………」
 

そう言われても、私も笑満も返す言葉が見つからない。

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