朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】
「はじめまして。大和斎月といいます。流夜兄さんの大学の同期で、現同業者です」
――のも一瞬で、さっと何でもないカオをして挨拶した。何のプロだよ。
「………」
笑満、固まっていた。大洪水は収まりを見せない。
「あーあ。遙音が見つける前に自分から出てくるとかさあ、バカじゃないの? お前」
「バカですよ? 流夜兄さんには、一日に十回は言われますし」
「………」
吹雪さんのツッコミどころが悪かったらしい。
吹雪さんが敗北したみたいな顔をしている。
と言うか流夜くん、女の子(しかも弟扱い)に何てこと言ってるの。
「そんな私、ただいま絶賛反抗期です」
『………は?』
私と吹雪さん、降渡さんの声が揃った。
「流夜兄さんに反抗したくてバラしに来ましたってだけです」
「……お前、本当最悪な性格してるよね」
「それも半日に十回は言われます」
レベルあがってる。