朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】


「咲桜がまた腕巻き付いて寝落ちしたから、そのままここにいました、という状態」


「……申し訳」
 

ないです。


「や? ずっと見てたからいんだけど」


「……寝てないの?」


「少しは。元々そんなに睡眠はいらないし」


「……ちゃんと寝てください。疲れとかとれないでしょう」


「んー、普通に寝てる以上に癒されたけどなー」


眉を寄せてい私は、抱き込まれて焦った。


「あの……今日も補講です」


「そうなんだよなー。……うん」
 

私の頭に顎を乗せて、曖昧な声の流夜くん。やっぱり眠いんだろうか。


「……起きるか」


「うん。ご飯、軽くなら食べれるでしょ? 作るね」


「じゃ、お供を許してくれますか?」


「………作るんですね」


「頑張るつもりだからな」


「……朝から流血しないでください」


「……………心します」
 

流夜くん、自分の家事能力のなさは自覚していたらしい。

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