朧咲夜5-愛してる。だから、さようなら。-【完】
「………」
まあ、確定?
「あー、咲桜にフラれたー」
「お前みたいな変なのに友達がいることを有難がれ」
「それって咲桜と笑満も変なのになるよ」
「私は承知している。笑満は巻き込むな」
「……フラれちゃった」
「――頼、出るよ。もう生満子さんたちの足音しないから」
「………」
咲桜の耳が異常にいいのは知ってるけど、店の外の足音まで聞こえて来て、判別までできるもんなの?
咲桜も結構ナゾな人だ。
「……また、笑満に慰めてもらえるかなー」
「頼? 何してる」
もうフロアに出ている咲桜に呼ばれた。
歩き出し、考える。
……近いうちに、嫌がらせに流夜くんのところに行こう。
めっちゃ過去の咲桜の話しまくって悔しがらせてやろ。