あなたに、依存症。
目が覚めたら白いカーテンが薄く青くなっていた

たぶん朝6時ごろ

隣にかずやが背中を向けて寝ていた

わたしはぬくもりがほしかった

抱きしめられたかった

だから背中をつついてみた

かずやは動かない

わたしはかずやの背中におでこをつけてみた

かずやは、んー、と言ってもっと向こう側に行ってしまった


わたしは愛されてない


あんなに楽しかったのが過去になるのがこわかった


「かずや」

「…なに?」

「ギュッてして」

「眠たい」


わたしは涙が出るのを我慢して言った

「朝ごはんつくるよ」

でもかずやは素っ気なくいいはなった

「腹減ってないからええ」

わたしは感情をむき出しにできなくて、胸が詰まって苦しくて、それでも平然をよそおってロフトをおり、顔を洗った


鏡に映ったわたしはかわいそうな野良猫みたいに見えた
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