あなたに、依存症。
わたしは洗面所でひそかに泣いた


かずやが来る気配もなく


ただわたしの涙は流れた


何も言わずにわたしはドアを開けて自分のアパートまで走って帰った


朝焼けが胸にチクチクと優しいから、また泣けてきた

冷たいけど暖かい風がわたしの頬をたたく


そんな男やめときなよ、友達はいうだろう


でもわたしは誰にも話さなかった


部屋に入ってすぐわたしはカミソリをだした


そしてまた腕の腹に赤い筋を引いた
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