あなたに、依存症。
野宮くんはビデオづくりのためロケハンをしにいくのだと言った


わたしも、といってついていくことにした


野宮くんとわたしは自転車で学校を離れた


「ねえ、わたしね、いまぐちゃぐちゃやねーん」

「え、ぐちゃぐちゃってー?」

風が声を邪魔する

「ぐちゃぐちゃ、あたまんなか」

わたしは笑っておっきな声で言った

「なら、いまから海いくんだけど、気分よくなるかもー」

野宮くんもおっきな声で言った


わたしたちは海に向かって走った
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