あなたに、依存症。
「走ろう!」

わたしは振り切るように言った

野宮くんが、うん、と言うか言わないうちにわたしは海岸をおもいっきり走った

潮の香りの風に頬をたたかれたら、わたしもっとしっかりしなくちゃ、と思った

「待ってー」

野宮くんが笑いながら追いかけてくる


遠くからみたらわたしたち恋人みたいかな、とか思った


走り疲れて、「あ、ロケハン」と野宮くんが言った

「ほんまや」

二人で笑った
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