あなたに、依存症。
わたしたちは二人で学食に入った

夏の午後の学食はがらんとすいている

わたしはかずやにアイスを、自分にホットケーキを買って席についた


「りりか、解剖学の授業、俺の分も出席つけといてな」

「うん、なんかあんの?」

「友達とな、ちょっと」


かずやはあわただしくアイスを食べていた

そんなに急がなくていいのに

わたしはかずやの薄い唇や黒い髪や、細い目が好きだ

付き合って3年がたつ

いままでいろいろあったけど、基本的にかずやはおもしろくて優しい


パシリをさせられたり、お金を出させたりするけど、わたしはかずやが好きだ


不思議な魅力を持っている

才能もある

絵かきの才能だ
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