スキって、キスして、ギュッとして!
瑞希の隣に並んで学校を出る。
一緒に帰るのなんて何ヶ月ぶりだろう。
瑞希の隣には決まって誰か男の子がいるから、いくらあたしと仲が良くても二人きりになることって滅多にない。
「森下、いつもみたいにまた好きな人つくればいいんじゃない?」
「もうかっこいい人なんていないよ」
「へぇ…。俺ってその中に入ってないんだ?」
……………………!?
珍しい!瑞希がそんなこと言うなんて!
眼球飛び出るかと思ったよ。
でも。
瑞希の言う通り、よーく見てみると結構…。
「普通にイケメンだよね、瑞希って」
「それ褒めてんのか貶してんのかどっちだよ。なに、普通って」
綺麗な黒髪で、軽くセットなんかしちゃってて。
涙ボクロなんか色気ありまくりだし。
制服からチラッと見える鎖骨とか、なんて言うか色気ムンムン?
顔は勿論、整いすぎ。
あの人に似てる、吉○亮?
「整いすぎて、逆にコワイ」
「それ嬉しくない」
そっか。瑞希って……そっか。
意識してみたら結構イケメンなんだな。
あたしって、こんなイケメンと友達なんだ!