ねぇ、振り向いてよ
ーギコギコー


ブランコに乗って私は奏多を待つ。






「おーい、急になんなんだよ」



まるで、今から私が告白するなんて思ってもないようだ。






「だから、大事な話があるの」




「なに?」



奏多が真剣に向き合ってくれてる。










「私、その、奏多のことが」

あー言えないよ。








「す、好きなの」


言っちゃった。






「そうなんだ。うれしいよ。ありがとう。」





「うん。」
もう私はこれでいいんだ。返事はいらないんだ。








「でも、ごめん。今は付き合うとか考えてない。」

あっ、ふられた。一瞬だった。





「そ、そうだよね。」
私の目からは涙が溢れて溢れて止まらない。



ードキっー





奏多の腕が私を包んだ。




「...。」

なんで??、、お互い無言で、でも、とっても安心できる。


「気持ち、すっごい嬉しい。だけど俺はまだ恋をするのが怖いんだ。誰かを愛するのが怖いんだ。」



奏多...?




「だから、もう少し待っててよ」




え、?可能性はあるの?




「俺、これから夕蘭と話せなくなるのは嫌だから。」

ーうれしい。ー


「うん。私も」





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