ねぇ、振り向いてよ
「先輩が元気ないと俺も心配なんすけど」






「えっ?」

どういうこと?





「元気出してください」






「ありがとう。」




ひでくんは一体どういうつもり?











「今、先輩が落ち込んでる時に言うのもどうかと思うんすけど、
俺、先輩のこと好きかもしれないです。」








えっ、うそ。






「だから、先輩元気出して笑っててください」

今にも泣きそうになる私をひでくんは抱きしめてくれた。

心地よかった。落ち着いた。








「こんなとこで、やめてよっ...。誰かに見られたら恥ずかしい。」

私は赤くなる頬を見せないように下を向いて言った。





ひでくんは、ふふっとって離してくれた。




「ひでくん、ほんとにありがとう。でもこんな私なんかに構わなくていいから。」


「そうですよね。じゃまた今度!」

ひでくんは、またすぐ遠くに消えた。
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