****秘密のお姫様****
*冬side*


「緊張してる?大丈夫、俺がいるじゃん」


横で震えてるえみの手を握った。


小さな時からずっと握って来た手が、今はこんなに大きくなった。

ずっと守ってきた大切な子。


「大丈夫、俺がそばにいるからっ」


そう、ずっとそばにいるからーーー

兄貴としても、彼氏としても……


君が不意に振り向いた。


柔らかい微笑み。


俺は、えみの背中を優しく押した。



*冬side終わり*
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