****秘密のお姫様****
「お兄ちゃんーー、私、爽くんが好き。
ずっとお兄ちゃんお兄ちゃんだったけど、やっと兄離れ出来たよ‼
良かったねっ」


違うーー違うよ。


嬉しくない。


兄離れなんてしなくていい。

「咲ちゃん、俺総長に話あるから少し席はずしてくれない?
ごめんね」


爽………なんだ?


「うん、いいよ」

爽は、咲がリビングを出たのを見計らい俺を見つめた。



「総長、総長は、咲ちゃんが好きなんですか?
妹じゃなくて、女の子として……だけど俺は、咲ちゃんを渡しません」


なんで………?

俺の気持ちを、なんでお前は見抜く?


なんで……分かるんだ。


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