****秘密のお姫様****
「明後日?」



私は、首を傾げた。
明後日ってお披露目でしょ?

それと、なんの関係が?


「今は知らなくていいよ。

まあ、でも……忘れられない日にはなるよね」


忘れられない日?

「だから今はーーー」


これだけ……、と俺は、咲ちゃんを抱き締めた。


フワリ、と抱き締めたら優しい香りがした。
 
「離したくねーな」


え…………?今の、爽くん?


私は、爽くんを見上げた。


普段のしゃべり方とは、違う。

ギャップ?

「…………どんな俺でも、嫌いになんなよ?」


なんだろう。

恥ずかしいーー。


いつもの柔らかい爽くんとは、違う。


だけどーーーキュン、とした心の奥底。

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