****秘密のお姫様****
「やっ!!
やめて‼」

押し倒された体。

馬乗りになる一人の男に、身震いした。
やだ、目に浮かぶ涙。





「咲!!!!」



それは、目に怒りを宿した爽くんだった。



助けに来てくれたの?


私、ひどいこと言ったのに…。


「そ、ンッ」


貴方の名前を呼ぼうとした瞬間………塞がれた唇に身震いした。


私、、キスしてる?



「やっ、ンッやだっ!!」


見ないで‼


恥ずかしい?
悔しい?
女の子である以上、抵抗なんて無駄なのが悲しい。


「そうっ」


頑張って出した名前も、それ以上は言わしてくれない。


与えられたキスに、全てを諦めた時ーーーー




「はいはい、女の子に乱暴しちゃダメだよ~」


この場にそぐわない軽い声が、近くで聞こえた。


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