****秘密のお姫様****
ーーーーー


「い、いつの間に‼」


気づいたら、気配なく男の後ろにいた。


「この子は、返して貰うよ」


「きゃっ」


千さんは、咲を素早くお姫様ダッコした。


敵に背中を見せながら歩く。


その後ろに三人、飛びかかる奴等は………


気づいたら、倒れていた。


はあ?

「千さんっ」


泣いてる咲の頭を撫でて、見つめる先には五人の刺客。


千さんは、咲を下ろすと背中に隠した。


「咲ちゃん、俺怒っちゃったかも。
こいつら全員、まとめてやるよ」


怒っちゃった?

その割りに笑ってる千さんを、見上げた。


「ふざけんな‼」


バカにされた奴等は、殴りかかってくる。

私は怖くて目を閉じた。


クスリ、と千さんが笑った気がした。


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