****秘密のお姫様****
歩く廊下。

授業中なのに、なぜかチラチラ見られる。
特に男子からの視線に気づいた。

「咲ちゃんだ、可愛いっ」


「隣の彼氏かな?」

すごく優越感。

「だけど合わないーー」

「だな、純粋な咲ちゃんには合わない。
アッシーみたいなのがいいんじゃん?
最近仲いいしさ」


アッシー?


あんなやつ。


考えただけ、ぞっ、とする。

「咲、早く帰るぞ」


イライラが止まらない。

咲が、教室に入れば一気に注目する。


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