****秘密のお姫様****
離された体は、弾かれたように飛んだ。


グイッーーー


力強い腕に引き寄せられた。

知ってる腕の中に泣きそうになる。


だけどぐっ、と耐えた。



「大丈夫か?」


優しい優しい声。


「お兄ちゃんっ」


私はお兄ちゃんの腕に抱きついた。



「白夜だ。


白夜の月志摩だぞ、じゃああれは姫か!!

いったん引くぞ‼」


白夜………?


急にいなくなる二人組。

それを私はジッ、と見ていた。




< 43 / 413 >

この作品をシェア

pagetop