秘書課恋愛白書
「よく似合ってる」
青色の瞳が私を映して微笑む。
そんな顔して言われると心臓がうるさくなる。
気づけば向かい合うように抱きしめられてて、スーツ越しに私の太ももを撫で回しその手は上の方にあがっていく。
「やっ……」
頬にキスを落としてスーツのジャケットのボタンに指がかけられた。
すんなりと脱がされてしまったジャケットはそのまま床へと落ちていった。
皺になる!とか気にする暇もなく口を塞がれた。
「んんっ」
「綾女、口開いて…」
トントンと社長の舌が私の唇を突っつく。
開いてと言われて開くほど馬鹿じゃない。
頑なに唇を閉じ続ける私に痺れを切らしたのか、いきなりお尻を掴んだのだ。
「ぎゃっ!!」
色気もへったくれもない声を上げたと同時にぬるりと社長の舌が私の口内へと侵入してきた。
敏感になった上顎を擦り、歯列をゆっくりとなぞるように舌が動く。
「…っ」
このまま食べられてしまいそうなほど甘くて溶けるようなキスを落とされて腰砕けになるのも時間の問題。