秘書課恋愛白書
「すみません、ちょっと色々と事情がありまして…」
「こんなことなら行かせるんじゃなかった。で、車のアイツは誰?ナンパでもされた?」
「違います!学生時代の…友達、と言いますか」
もごもごと口籠る私を黙って見下ろす社長がいつもより威圧的で直視できずにいると、強く腕を掴まれた。
「ふーん。まぁ話は部屋に戻ってから聞く」
「えっちょっと…」
ぐいぐい引っ張られて無理やりエレベーターに押し込まれて宿泊する部屋へと向かう。
無言で引きずられて部屋に着くなりベッドに投げ飛ばされる。
これは、ある意味暴力なんじゃ…
無表情で私を見下ろす社長の視線があまりにも冷たく、背筋が凍った。
「秘書のくせに時間も守れないんだ」
「すみません」
おっしゃる通りでございます…と言葉を返す。
うわー…めっちゃ怒ってる。
しかも、前にもこんなことあったよ。