秘書課恋愛白書
今日はゆっくりおしゃべりしたくていつものカウンターには行かずにボックス席へと腰を下ろした。
オススメのカクテルを注文して席へ運ばれてくるなり早速マリカが身を乗り出して聞いてきた。
「で、話ってなに?」
「それがね…」
私はマリカと飲んだあの日からのことを一つずつ思い出しながら追って話した。
その間マリカときたらキャーキャーはしゃぐわでいちいち反応するもんだからスーツやらネックレスの件を話し終えるまでにだいぶ時間がかかってしまった。
「まさかイケメン社長に介抱されるなんて…いいなぁ秘書。しかもそのネックレス…めっちゃ高そう」
「あれはもう不可抗力よ!それにこれだって…一応社長の目があるから付けてるけど、なんの意味があるのかわからないし」
綺麗だし高そうと私の胸元をまじまじと見つめるマリカに苦笑いが溢れる。
その次は出張先でユウと会った話。
何度も目を見開いて驚きを露わにする。